イギリスのお菓子の本を開くと、tarts(ターツ)というお菓子がよく出てきます。
タルトのことですが、大原照子さんの本で見た「ターツ」という言葉が印象的で、こういう形をしたお菓子は私の中では「ターツ」なのです。
中でも「ジャムターツjam tarts」はアフタヌーンティーの三段トレイにも並べられ、ティータイムを華やかに彩るお菓子のイメージです。
こちらはタルト生地の中にいちごジャムを流し、バナナをトッピングして焼き上げたもの。

熱々のジャムにとろりとしたバナナを絡め、サクサクの生地と一緒に召し上がれ!
夏でもOKなバターの生地
気温の高い夏は、バターを使ったパイやタルトを作るのが大変。
作業をするそばからバターが溶けて生地がだれてくるからです。
今回はそうならないように工夫をしたパイ生地をご紹介します。
パータ・フォンセ
パータ・フォンセという、パイとタルトの中間のような生地を使います。
パイ生地よりも丈夫で、タルト生地ほど砂糖が入らないので甘さはほとんど感じられず、サレ系のタルトにも使える万能な生地です。
フードプロセッサーで簡単生地作り
生地がだれにくいのは配合にもよりますが、フードプロセッサーでスピーディに仕上げるから。
私が使っているのはこちら
パナソニックのMK-K61です。
家庭で使うには丁度いい大きさなのと、刃が丈夫なチタン製で、冷凍ものも攪拌可能なところが気に入って購入しました。
型抜き用パテ型

いつ買ったか忘れてしまったくらい昔、馬嶋屋さんで購入した直径3.8㎝~9.8㎝まで、7サイズが1セットになった抜き型。
クッキーの型抜きはもちろん、今日のような小さなタルト用の生地や、ショソン・ポムのようなパイ生地のお菓子を作るときにはかかせません。
菊型と丸型の両方が1個で済むところも便利。
これ一つあれば、型抜きの必要なお菓子はほとんどカバーできます。
麺棒と麺台
生地を伸ばすときに必要になるのが麺棒と麺台です。
麺台
以前は本物の大理石を使っていましたが、常時その場所に置いておける環境にないと、動かすのがつらくなり、こちらを使うようになりました。
厚みがあればあるほど安定感が出てよいのですが、その分重くなりますので、動かすのがつらくないぎりぎりの重さがこちらでした。
大きさも大きすぎず、家庭で作る生地の分量を伸ばすなら十分なスペースがあります。
しかも日本製なので、安心です。
麺棒
パイ生地を伸ばすなら、麺棒は太い方が断然伸ばしやすいです。
ただ、これも作業スペースと作るものの大きさによります。
私は太いものと細いもの、両方を使い分けています。
シンクの横の狭いスペースで作業するときは細い麺棒、今日はパイを作るぞ!と作業台の広々としたスペースを使って伸ばすときは太い麺棒の出番です。
細い麺棒は以前、貝印のものを愛用していたのですが、一部が欠けてしまったので、買い替えたところ、なんと、重さが以前よりびっくりするほど軽くなっていました。麺棒はある程度重さがないと伸ばしにくいので、これは没になりました。
その後探しあてたのが今使っているこちらの麺棒です。
適度な重さと太さで使いやすいです。
一方、太い麺棒の方は30年近く使っているかっぱ橋の川崎商店で購入したものです。
何の木だったか忘れてしまったのですが、焦げ茶色の麺棒で、手にしっくりなじみ、手放せません。
こちらも一部がほんのちょっと欠けてしまったので、他の製品を試したのですが、直径が私の手には少し太すぎたのと、手で握ると滑るのが気になって、使えませんでした。
自分の手になじむ麺棒は大げさでなく、一生ものですので、大事にしたいですね。
道具のことで熱く語ってしまいましたが、話をお菓子にもどしますね。
バナナとベリー
今回はいちごジャムとバナナを組み合わせたタルトです。
ベリー類に比べると地味な印象を受けるバナナですが、お菓子作りには本当にいい役割をしてくれます。
フライパンでソテーしてよし、ケーキに焼き込んでもよし、生のままピュレにしてもよし、と何をしてもバナナはバナナとしての存在感を発揮してくれるところがすごいな、と思います。
そんな存在感の強いバナナですが、ベリー類と合わせると、互いの相乗効果で、華やかで上品な味になります。
バナナ×ベリーの相性の良さを知って、バナナのまた違った魅力を見つけられました。
プレゼントにも
温かいうちはジャムがゆるく、ソース状になっていますが、冷めるとしっかり固まりますので、保存もOK。
タルトレット形のお菓子は喜ばれますので、プレゼントにもぴったりです。
動画レッスンお申し込み
レッスン料金: 2,000円
お申し込みをお待ちしております。