試作

正統派タルトタタンとマンケ型

今年はタルトタタンにはまっています。

すでに10台くらい焼いたでしょうか。

今、紅玉で作っていますが、これがふじやジョナゴールド、王林など、他の品種に変わったら、レシピも変えなきゃいけないんだろうなー、と紅玉の楽しめる時期の短さが恨めしく思えてきます。

マンケ型

先日のストウブで作ったタルトタタンは結局、型抜きに悪戦苦闘してしまい、やっぱりタルトタタンはマンケ型で作るのが一番だな、と原点に立ち返りました。

マンケ型はあまり聞きなれない型だと思いますが、大変便利な型で、フランスの古いお菓子の本などをめくると、ジェノワーズ(スポンジ型)もそれで焼かれていました。

日本の丸型のように立ち上がりがまっすぐではなく、上に向かってほどよく広がっているスタイルが、プリンやタルトタタンを焼くにはうってつけなのです。

私も大中小と2~3個ずつ持っていて、いろいろなお菓子に使っていましたが、書籍や雑誌で紹介するとなると、一般的な型ではないため、このところ使う機会がぐっと減ってしまいました。

いろいろな焼き型を使って焼くのもお菓子作りの楽しみ方の一つだと思いますので、個人で焼く場合、これからは昔のようにいろいろな型を使って楽しみたいと思います。

これは耐熱ガラスの型で焼いたタルトタタン。

色をきれいに仕上げるなら、ガラスや陶器など、金属製でないものが一番です。

 

レシピが決まらない

お菓子のレシピは、一度配合と作り方が決まれば安心して送り出せるのですが、タルトタタンのように素材や型の材質、大きさに左右されるお菓子は、きっちりとしたレシピを出すのがとても難しいお菓子だと思います。

何度も何度も繰り返し作りながら、歳月を重ねてようやく本物のレシピが完成するのだな、と作るたびに感じます。

 

パイは折パイで

タタンはりんごの占める割合が多いせいか、つい、りんごばかりに目が行ってしまいますが、土台となるパイ生地もおいしさのポイントの一つです。

よく、タタンに使うパイ生地は練りパイか、折パイの二番生地で十分だよ、と言われますが、私は断然折パイ派です。

なぜなら、上のりんごがとろけるような食感なのに、底のパイ生地だけ固いとなんだか違和感を感じてしまうからです。

りんごはとろり、パイははらりと砕け散る、そんなタタンを焼けたら最高ですね。

アップサイドダウン

タルトタタンを始め、ひっくり返して取り出すお菓子は、何度やっても毎回ドキドキしっぱなしです。

テレビや講習会などで講師の方が正にその瞬間を迎えようとしている時ですら、まるで自分のことのようにドキドキしてしまいます。

取り出すときのポイントは、タイミングときっかけ作りだと思います。

熱い状態で取り出すのか、粗熱が取れた段階で取り出すのか、完全に冷ましてから取り出すのか、十分に冷やしてから取り出すのか。

はずすきっかけを作る際はナイフがいいのか、パレットナイフがいいのか、刺し込む深さはどのくらいまでなのか。

これらを検証するためだけでも何台も焼かなくてはならず、ひっくり返すお菓子は本当に大変だな、と試作のたびに思います。